「ラムサール・ネットワーク日本」の 発足にあたって

ラムネットJ共同代表 花輪 伸一  

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 皆さまとともに「ラムサール・ネットワーク日本」(略称、ラムネットJ)の設立を祝いたいと思います。前身の「ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク」は、日韓NGO湿地フォーラム、世界NGO湿地会議の開催、ラムサールCOP10でのサイド・イベント、ブース展示、湿地資料集の作成など大きな成果を上げ、このラムネットJへと発展することができました。
 ラムネットJは、地域のNGOや個人のネットワークとして、日本のナショナル・センターの役割を担うことになります。地域NGOとラムネットJは、湿地保護のパートナーであり、目的の達成に向けて協働します。さらに、国際的には、世界湿地ネットワーク(WWN)と連携し、ラムサール条約や生物多様性条約(CBD)を活用して、湿地の生物多様性を守り賢明に利用する活動を進めていきます。日本の各地で個別に頑張ってきたNGOが、隣人の韓国やアジア、そして世界のグループとつながっていくわけです。ここに、ラムネットJの存在の大きな意義があります。
 現在、ラムネットJは、組織としての基盤を固めるためにNPO法人化を進めています。理事会や事務局、常設委員会など、堅苦しい名前ですが、役割の分担をしつつあります。組織はルール(定款、規約)によって運営され、役員はある程度の任期を終えると順次交代していくことになります。そのためには、若い世代の積極的な参加を求めていかなければなりません。若い世代の参加を、ラムネットJの柱のひとつにする必要があります。
 5月には、文京区本駒込に事務所を構えました。いずれ常駐のスタッフを配置できるように、経済的な基盤も整えたいと考えています。そして地域の湿地を守る活動との協働、さらには、2010年の名古屋での生物多様性条約会議、2012年のルーマニアでのラムサール条約会議など、やるべきことはたくさんあり、生まれたてのラムネットJは、大きな夢と希望にあふれています。皆さまの、積極的なご参加を期待しています。

(ラムネットJニュースレター Vol.1より転載)

2009年07月09日掲載