松川浦を簡易気球で空から撮影

はぜっ子倶楽部/ラムネットJ理事 新妻 香織

 松川浦は福島県の北端にある700ヘクタールの広大な潟湖ですが、北西部の小さな塩性湿地にヒヌマイトトンボが生息しており、私たち「はぜっ子倶楽部」は研究者らと検討会を作ってこの湿地を見守っています。先日、この湿地の植生図を作るために空撮を行いました(下写真)。

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 空撮というと大掛かりなものをイメージしがちですが、私たちがお願いした「ひばりは見た!」というユニークな名前の装置は、小さなバルーンの下にコンパクトデジカメをつり下げ、釣竿で場所を移動させながらラジコンでシャッターを切るというもの(下写真)。最高200m上空から6ヘクタール撮影できるようです。
 今回の撮影により、私たちは足場が悪くなかなか全体像をつかめなかった湿地の植生や水域の広がりをつかむことができ、植物の色からかなりの精度で優占種を特定できました。またその植生からヒヌマイトトンボの生息する場所を新たに発見しました。

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 実はこの装置は開発から日が浅いことから、開発者の村上敏文さんはデモンストレーションやワークショップを広報業務として、交通費や謝金をいただかずに全国無料で行ってます。この機会に皆さんの活動する湿地の空撮をお願いしてみてはいかがでしょう。
 連絡先は、(独)東北農業研究センター福島研究拠点 村上敏文さん
TEL 024(593)6176
FAX 024(593)2155
Eメール durian★affrc.go.jp(★印は@に置き換えてください:迷惑メール対策)

※「ひばりは見た!」の詳細については、以下のホームページをご覧ください。
(ラムネットJニュースレターVol.2より転載)

2009年10月21日掲載