CBDーCOP10に向けた湿地保全に関するポジションペーパーを公表
ラムサール・ネットワーク日本(ラムネットJ)では、生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)に向けて、湿地の生物多様性の保全に関するラムネットJの見解をまとめたポジションペーパー「生物多様性の保全と賢明な利用を目指して」を公表しました。内容は以下の17項目で、前半は締約国会議とそこで議論される決議案に向けた提言、後半は日本政府の湿地政策への提言となっています。
ポジションペーパー(日英併記)は、ラムネットJが10月24日に愛知大学で開催するシンポジウム「生物多様性と湿地の保全に関する世界NGO会議」や、COP10でのサイドイベント、フォーラム、展示ブースなどで配布します。また、以下のリンクからPDF版をダウンロードできます。
- CBD-COP10へのポジションペーパー [PDF 436KB]
CBDーCOP10へのポジションペーパー
「湿地の生物多様性の保全と賢明な利用を目指して」提言項目
(CBD-COP10への要請)
1.「湿地に関わる横断的な問題」についての議論を開始すること
2.「農業生態系の評価」に関する決議を実行すること
3.沿岸域の健全な生態系と持続可能な一次産業を生かす政策を採用すること
4.失われた湿地の再生と復元に取りかかること
5.保護地域のネットワークにより重要湿地の保全をはかるべきである
6.地域NGOのネットワークと先住民・地域住民の力を活用すること
7.CEPAのさらなる充実を図ること
(日本政府への要請)
8.独自の国家湿地政策を策定すること
9.湿地保全法を制定すること
10.ラムサール条約湿地を増加すること
11.実効性のある自然再生を行うこと
12.河川法の住民参加を確実なものにすること
13.湖沼周辺の水田をラムサール条約湿地に含めること
14.干潟・浅海域保全の原則を確立すること
15.砂浜の保全と復元、市民参加の海岸管理を行うこと
16.現存のサンゴ礁の保全を最優先すること
17.国内でCEPA活動を充実させること
2010年10月20日掲載