フォーラム「生物多様性が地域・農業を元気にする」報告
ラムネットJ理事 安藤よしの
私たちNGOが政府によびかけることで出来上がったラムサール条約水田決議と、さらに今回、生物多様性条約第10回締約国会議(CBD/COP10)で採択された農業決議の水田部分を活かした今後の活動が、生物多様性の保全、ポスト2010年ターゲット(新戦略)の達成へとつながっていきます。
CBD/COP10で行ったこのフォーラムでは、呉地正行水田部会長が、NGOがラムサール条約とCBDの水田決議を作る原動力となった経過を説明した後、地域住民や子どもたちが楽しく参加する田んぼの生きもの調査、渡り鳥ほか地域の生物多様性を大切にする農業、アジア地域における魚等、蛋白源になる食物をも生産できる水田の紹介、土中の微生物の多様性が農業の生産性向上の鍵であること、有機稲作のための技術の紹介など、農業者だけではなく、地域全体が元気になる活動の紹介が続きました。
最後に、出席者全員が両条約の水田決議を受けて今後さらに活動を推進することを約束しました。
FAO Matthias Halwart 氏
水田部会長 呉地正行 氏
フォーラム「生物多様性が地域・農業を元気にする」
日 時:10月22日(金)15:30〜17:30
会 場:名古屋学院大学 小会議室
主 催:CBD市民ネット水田部会/ラムネットJ水田部会
協 賛:JA全農
参加者:80名
プログラム
- 挨拶とこれまでの活動報告 岩渕茂紀 NPO法人田んぼ理事長
- 水田決議報告 呉地正行 CBD市民ネット水田部会部会長
- 生物多様性を育むための集落的で生態学的な農業 Matthias Halwart UN Officer at FAO
- 韓国における田んぼの生きもの調査 Gwon Miock iCOOP KOREA/Korea Wetlands NGO Network
- 37年間続くミミズコンポストプロジェクト 赤井 功 株式会社「豊徳」
- 微生物の生物多様性活性度を指標化する〜農業をもっと活性化する〜 櫻本直美・横山和成 中央農業総合研究センター 兼 ディージーシー総合研究所
- 国際生物多様性年「田んぼのグリーンウエーブ」の報告とこれからの計画 安藤よしの CBD市民ネット水田部会
- 生物多様性農業技術と有機栽培 稲葉光國民間稲作研究所代表
2011年02月19日掲載