意見書「美佐野ハナノキ湿地群の保全を求める」を提出

ラムネットJ理事(沖縄・開発問題部会) 陣内隆之

御嵩町との面談

御嵩町との面談

 リニア建設の残土処分によって岐阜県御嵩町の美佐野ハナノキ湿地群が埋め立てられる計画について、ラムネットJでは、10月6日に意見書「湿地群の保全を求める」を岐阜県と御嵩町に提出しました。
 意見書では、美佐野ハナノキ湿地群が残された貴重な湧水湿地であることを具体的に述べ、残土による埋め立てが湿地群を消滅・劣化させること、移植は保全にならないこと、地下水脈の流れの変化に伴う水枯れが懸念されることを指摘し、ラムサール条約の決議を引用しながら、岐阜県と御嵩町に対して、埋め立て計画の受け入れを拒否し湿地群の保全に全力を尽くすよう求めています。(詳しくは以下の意見書全文を参照してください。https://www.ramnet-j.org/2023/10/information/5985.html
 提出は、御嵩町と岐阜県の担当者に直接手渡しし、面談で疑問点を質しました。県・町ともに埋め立て対象エリアが重要湿地であることは十分認識しているようですが、全域を保護すべきかどうかは明言しませんでした。
 記者会見も行いましたが、数社で記事になりました。少しは行政へのプレッシャーになったのではないかと思います。御嵩町では、地元町民も入れた審議会をつくり、白紙の状態から検討するとしていることから、当面はこの動きを見守りつつ、地元のみなさんと連携を図りたいと考えています。

ラムネットJニュースレターVol.53より転載)

2023年11月12日掲載