ラムサール・ネットワーク日本が実施するキャンペーン「湿地のグリーンウェイブ」では、ほぼ毎月、オンライン(Zoomミーティング)で“お茶会”を開催しています。
湿地の保全や賢明な利用にかかわっている方や、水辺の生きものに関心のある方、湿地でとれる食べ物(お米や農産物・水産物など)に興味のある方、ラムサール条約や生物多様性条約に関心のある方など、どなたでも自由に参加できます。(開催時間内の途中参加・途中退席可)
2024年10月の茶話会は10月23日(水)20時から。
話題提供は、「与那国島における日本特産種のアカヒゲの生息と琉球列島最大級の樽舞湿原における鳥類の現状」というテーマで松尾 亮さん(与那国島の自然と共に生きる会)にお話いただく予定です。
話題提供者:松尾 亮さん(与那国島の自然と共に生きる会)
テーマ:与那国島における日本特産種のアカヒゲの生息と琉球列島最大級の樽舞湿原における鳥類の現状
今回は与那国島におけるアカヒゲの周知と樽舞湿原における調査の難しさをお伝えし、みなさんと意見交換できればと思っております。
与那国島ではこれまで419種類の鳥類が記録され、国内の島嶼の中でも群を抜いて記録の多い島です。
その大半は渡り鳥で構成されており、渡り鳥にとって重要な渡りの中継地または越冬地となっています。
その中でも日本の宝でもある特産種(固有種)アカヒゲの越冬集団は、注目に値します。
しかしながら、日本特産種にも関わらずアカヒゲの存在感は薄く、ほぼ知られていないのが現状です。
私は先行研究を参考に、与那国島においてアカヒゲの越冬分布や鳥類相を調べています。
概ね島全体にアカヒゲが越冬していることが明らかになりましたが、まだまだ未知な事が多くあります。
琉球列島最大級の樽舞湿原においても多数のアカヒゲ、マガン、ヒシクイ、コウノトリ等の越冬やキンバト、オオクイナ、シマクイナ、ヒクイナ、オオヨシゴイ、サンカノゴイ、ハヤブサ等が記録され貴重な生息地であることが明らかになりました。
しかしながら樽舞湿原は特殊な環境です。
南斜面は断崖で、湿原はもちろん樹林内を歩くこともままならない、調査箇所としては過酷な環境です。
こういった環境下で自動撮影カメラ等も導入しつつ調査を実施しておりますが、鳥類全般やその他生物の実態把握は難しく、相当な時間と労力が必要だと実感しています。
今後の樽舞湿原に関わる生物調査全般においても課題が多く、苦難が待ち受けてることは間違いありません。
2024年10月23日(水))20:00〜21:30(19:55ごろZoom会議室オープン)
https://us02web.zoom.us/j/87621911658?pwd=128QSvsexFbxntCcqXb1IrsntxYs1f.1
ミーティング ID: 876 2191 1658 パスコード: 961713
※ID/パスコードは毎月変更されます。
※「お茶会」アンケート
https://forms.gle/nHoTizrcoW2t9orNA
「お茶会」に参加された感想・要望など、アンケートにお答えください。
湿地のグリーンウェイブ
HP: https://www.ramnet-j.org/gw/
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